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【がまかつ】トーナメントグレードワイヤー(T.G.W)とは?強度・線径・重量まで徹底解説

がまかつのSPシリーズを使っていると、
パッケージに書かれている
「TOURNAMENT GRADE WIRE」という文字を目にすることがあります。

私自身、SP-MHやSP-Hなどのフックをよく使っていますが、
以前から気になっていました。

「トーナメントグレードワイヤーって、普通のフックと何が違うんだ?」

名前からすると、なんとなく強そう(笑)

そこで今回は、がまかつの公式資料を中心に
トーナメントグレードワイヤー(T.G.W)について詳しく調べてみました。

さらに手元にあるSP-MHの#1・1/0・2/0を使って、
実際に重量と線径も測定してみます。


目次

トーナメントグレードワイヤー(T.G.W)とは?

結論から言うと、
トーナメントグレードワイヤーは単なる商品名やグレード名ではありません。

がまかつがSPシリーズなどに採用している
釣鈎専用の特殊合金素材です。

英語では
「Tournament Grade Wire」。
頭文字を取ってT.G.Wと表記されています。

一般的な釣鈎には高炭素鋼が広く使われていますが、
現行SPシリーズではT.G.W、
スタンダードトレブルS-SPでは高炭素鋼が使用されています。

実際にSP-MHのパッケージを見てみると、
下部にしっかり
「TOURNAMENT GRADE WIRE」と記載されています。


なんか特別感があって良いですね。釣具屋でも輝いてました。

ちなみにこのパッケージ、
ゴールドとピンクゴールドを使ったデザインで
なかなか高級感があります(笑)

T.G.Wは強度・硬度25%以上、耐摩耗性は2倍

では、普通の鋼と何が違うのでしょうか。

がまかつ公式資料では、
トーナメントグレードワイヤーについてかなり具体的な性能が紹介されています。

  • 強度:通常の鋼より25%以上高い
  • 硬度:通常の鋼より25%以上高い
  • 摩耗に対する耐久性:通常の鋼の2倍

単純に「強い素材」というだけではなく、
強度・硬度・耐摩耗性の3つが大きな特徴ということですね。

トレブルフックの場合、
魚を掛けた時の負荷だけを考えればいいわけではありません。

ルアーをキャストして泳がせているだけでも、
フックポイントがルアー本体や他のフックに接触することがあります。

プラグを長く使っていると、
ボディにフックサークルができることも珍しくありません。

つまり魚を掛けていない時間にも、
フックポイントは少しずつ摩耗する可能性があります。

そう考えると、
鈎先の性能を維持するという意味でも耐摩耗性は重要
ということが分かります。

詳しい説明については、がまかつ公式資料でも確認できます。


▶ がまかつ公式 トーナメントグレードワイヤー解説

T.G.WとG-HARDは同じもの?

トーナメントグレードワイヤーについて調べていると、
「G-HARD」という素材も出てきます。

では、T.G.WとG-HARDは同じものなのでしょうか。

がまかつ公式では、
T.G.Wについて
基本性能が「G-HARD(SHS鋼)」に限りなく近づいた
と説明しています。

つまり少なくとも公式上、
T.G.W=G-HARDという扱いではありません。

一方でT.G.Wはフトコロ強度や耐摩耗性に優れ、
さらに加工性にも優れているため、
カエシ加工や平打ち加工などにも対応できる素材とされています。

「単純に硬い鋼を使えばいい」という話ではなく、
釣鈎として加工することまで考えた素材という点も興味深いところです。


▶ がまかつ公式「鈎ピクト解説」T.G.W

トーナメントグレードと通常の高炭素鋼を比較

では、T.G.Wを使用したSPシリーズと、
高炭素鋼を使用したS-SPシリーズでは何が違うのでしょうか。

現在のがまかつ公式サイトには、
非常に分かりやすい比較表があります。

項目 トレブルSP(T.G.W) スタンダードトレブルS-SP
素材 T.G.W(特殊合金) 高炭素鋼
強度 ◎ ◯
硬度 ◎ ◯
靭性(粘り強さ) ◯ ◎
耐摩耗性 ◎ ◯
鈎先角度 シャンクと平行 内向き
アイ形状 マジックアイ 通常アイ※
バーブ マイクロバーブ ノーマルバーブ

※S-SPのXHには新マジックアイが採用されています。

ここで非常に面白いのが、
すべての項目でSPが上というわけではないことです。

「強度」と「靭性」は別の性能

SPは強度・硬度・耐摩耗性で◎となっています。

一方で、
靭性(粘り強さ)はS-SPの方が◎です。

「強いフック」と聞くと、
すべての性能が高ければ高いほど良いように思えます。

しかし強度、硬度、靭性はそれぞれ異なる材料特性です。

簡単に言えば、
硬度は傷付きにくさや変形への抵抗などに関係する性質。

一方の靭性は、
材料が破壊されるまでにどれだけエネルギーを吸収できるかという
「粘り強さ」に関係します。

そのため、

「トーナメントグレード=通常素材の完全上位互換」

と考えるのは少し違いそうです。

T.G.Wは強度・硬度・耐摩耗性に優れ、
高炭素鋼には靭性という長所がある。

がまかつ自身がこの違いを明確に示しているのは、
フック選びを考えるうえで非常に興味深いところです。

SP-MHのサイズ・線径・重量一覧

ここからは、
私自身もよく使っているSP-MHを詳しく見てみます。

現在のSPシリーズでは、
がまかつ公式から各サイズの
線径と標準自重まで公開されています。

サイズ 線径 標準自重
#14 0.68mm 0.17g
#12 0.72mm 0.21g
#10 0.76mm 0.25g
#8 0.92mm 0.41g
#7 0.92mm 0.43g
#6 0.99mm 0.56g
#5 0.99mm 0.59g
#4 1.07mm 0.73g
#3 1.16mm 0.89g
#2 1.26mm 1.20g
#1 1.36mm 1.50g
1/0 1.46mm 1.80g
2/0 1.56mm 2.30g

こうして見ると、
フックサイズが一つ上がるたびに
線径が一定量ずつ太くなっているわけではありません。

例えば#8と#7はともに0.92mm、
#6と#5もともに0.99mmです。

一方でフック自体の大きさが変わるため、
同じ線径でも重量には違いがあります。

SP-H・SP-XHになると線径はさらに太くなる

このあたりはルアーフィッシングをやっている人なら当然かと思いますが
同じ号数でもMH・H・XHで線径が違うことです。

例えば#1で比較すると、

モデル サイズ 線径 重量
SP-MH #1 1.36mm 1.50g
SP-H #1 1.56mm 2.00g
SP-XH #1 1.88mm 3.10g

同じ「#1」でも、
SP-MHとSP-XHでは線径も重量も大きく違います。

さらにSP-MH 2/0の線径は1.56mm。
これはSP-H #1と同じ線径です。

つまり、
フックの号数=線径や強さではない
ということですね。

ルアーのフックを交換する際は、
号数だけでなく
線径・重量・形状まで確認した方が良さそうです。

そしてどれくらいこの太くなっていくかはメーカーによっても違います。


▶ がまかつ公式「トレブルSPシリーズ」

SP-MH #1・1/0・2/0を実際に測ってみた

公式スペックが分かったところで、
せっかく手元にSP-MHの#1・1/0・2/0があるので、
実際に重量と線径を測ってみました。

結果はこちらです。

サイズ 公式重量 実測重量 公式線径 実測線径
#1 1.50g 1.50g 1.36mm 1.36mm
1/0 1.80g 1.85g 1.46mm 1.45mm
2/0 2.30g 2.30g 1.56mm 1.56mm

結果としては、
ほぼ公式スペック通りでした。

SP-MH #1|1.50g・1.36mm

まずは#1。

公式スペックは重量1.50g、線径1.36mmです。

公式通り。さすががまかつ。普通のSPMHはもう少しばらつきある印象ですけどね。

線径も公式通りでした。がまかつのものづくりは凄いね。

実際に測ってみても、
重量1.50g、線径1.36mm。

どちらも公式値と一致しました。

SP-MH 1/0|1.85g・1.45mm

続いて1/0。

公式スペックは重量1.80g、線径1.46mmです。

ちょっと重いですが、0.05gなんて許容範囲です。

線径もほぼ公式通り。

実測では、
重量1.85g、線径1.45mmでした。

重量は公式値より0.05g重く、
線径は0.01mm細い結果です。

ただし、がまかつ公式でも重量について
「表記ウエイトは標準自重で、多少の誤差が発生する場合がある」
と明記されています。

ノギスによる測定にも測定位置や器具による誤差があるため、
この程度の差であれば
実物もほぼ公式スペック通り
と考えて良さそうです。

SP-MH 2/0|2.30g・1.56mm

最後は2/0。

公式スペックは重量2.30g、線径1.56mmです。

重さは公式通り。

線径も公式発表通りの内容でした!

実測結果も
重量2.30g、線径1.56mm。

こちらも重量・線径ともに公式値と一致しました。

実測してみても公式スペックの精度はかなり高かった

今回3サイズを測定してみて、
個人的に印象的だったのが公式スペックとの近さです。

#1と2/0については、
重量・線径ともに今回の測定では公式値と一致。

1/0についても差はごくわずかでした。

もちろん今回測ったのは各サイズ1本だけなので、
すべての製品が完全に同じ数値になることを示すものではありません。

それでも、
ルアーのフックセッティングを考える際に
公式の線径・標準自重がかなり参考になる
ことは実感できました。

フック交換では「サイズ」だけでなく重量も重要

私自身、ルアーのフック交換では
号数だけでなく重量もかなり気にしています。

特にフローティングミノーやビッグベイトでは、
フック重量が変わることで
浮力、浮き姿勢、アクションなどが変化する場合があります。

例えば同じ#1でも、
SP-MHなら1.50g、
SP-Hなら2.00g、
SP-XHなら3.10gです。

3本フックのルアーなら、
SP-MH #1からSP-XH #1へ変更すると
公式標準自重ベースで合計4.8gの差になります。

同じ「#1だから大丈夫」と考えて交換すると、
想像以上にルアーのセッティングが変わる可能性があるわけです。

そのため私は、
サイズ・線径・重量をセットで見る
ようにしています。

SP-MH・SP-Hなど他のフックとも比較しています

私自身、アカメやシーバス、青物などを狙う際に
SP-MHやSP-Hをよく使用しています。

これまでにもSP-MH、SP-H、ST-46、STX-58などについて、
実際の重量や特徴を比較してきました。

フック選びについてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。


▶ SP-MH・SP-H・ST-46・STX-58を比較した記事はこちら

また、トレブルフックの強さや重量をまとめて比較した記事もあります。


▶ トレブルフックの強度・重量比較はこちら

よくある疑問|トーナメントグレードワイヤーQ&A

Q. トーナメントグレードワイヤーとは何ですか?

がまかつが採用している釣鈎専用の特殊合金素材です。
「Tournament Grade Wire」の頭文字からT.G.Wとも表記されます。

Q. 普通のフックより強い?

がまかつ公式資料では、
通常の鋼と比較して強度・硬度が25%以上高く、
摩耗に対する耐久性は2倍と説明されています。

ただしS-SPとの公式比較では、
靭性(粘り強さ)はスタンダード素材の高炭素鋼の方が高く評価されています。

Q. T.G.WとG-HARDは同じ素材?

同一素材としては説明されていません。
がまかつはT.G.Wについて、
基本性能がG-HARD(SHS鋼)に限りなく近づいたと説明しています。

Q. SP-MHの#1・1/0・2/0は何g?

公式標準自重は、
#1が1.50g、1/0が1.80g、2/0が2.30gです。

今回の実測では、
#1が1.50g、1/0が1.85g、2/0が2.30gでした。

Q. SP-MHの線径は?

#1が1.36mm、1/0が1.46mm、2/0が1.56mmです。

今回の実測ではそれぞれ
1.36mm、1.45mm、1.56mmでした。

まとめ|トーナメントグレードは単なる名前ではなかった

今回詳しく調べるまでは、
私自身も
「トーナメントグレード=普通のフックより強い素材」
くらいの認識でした。

しかし調べてみると、
かなり奥が深い素材でした。

  • T.G.Wは釣鈎専用の特殊合金素材
  • 通常鋼より強度・硬度が25%以上高いとされる
  • 摩耗に対する耐久性は通常鋼の2倍とされる
  • 一方、靭性はS-SPの高炭素鋼が優れるという公式評価
  • G-HARDとは同一ではなく、基本性能が限りなく近づいたと説明されている
  • SPシリーズでは線径と標準自重も公式公開されている
  • 今回測定したSP-MH #1・1/0・2/0はほぼ公式スペック通りだった

特に今回面白かったのは、
「高強度=すべての性能で上位互換ではない」
ということ。

強度、硬度、靭性、耐摩耗性。

フックにはさまざまな性能が求められます。

さらにルアーフィッシングでは、
フックそのものの強さだけでなく
重量によるルアーアクションへの影響も無視できません。

だからこそ、
単純に「何番のフックを使うか」だけではなく、
素材・線径・重量まで見ながらフックを選ぶと、
セッティングがさらに面白くなってきます。

フックについて調べ始めると、
本当に沼が深いですね(笑)

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この記事を書いた人

小さいころにハマっていた釣りを再開したアラサーのサラリーマン。仕事の時以外は、だいたい釣りのことを考えています。

伊豆諸島のロックショア・ショアビッグゲームを中心に、実釣経験やタックルの実測データを発信。シーバス、アカメ、青物、マグロなど大型魚を追いかけています。

釣行前の準備と、釣った魚を自分で捌いて食べるのが大好き。自分で試行錯誤した気づきを皆さんとシェアできればと思い、ブログを書いてます。

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